突然ですが想像してみてください。
毎週自由に使える一時間をもらえるとしたらあなたはなにをしますか?
僕は翻訳コーディネーターとして10年以上、多くの在宅翻訳者さんとやり取りをしてきましたが、意外と便利な機能を知らない人が多いと思うことがありました。
会社であれば便利なノウハウを新しく入ってきた社員に教える仕組みがありますが、翻訳者さんのように個人で仕事をされているとそうもいきませんよね。
そこで今回は、翻訳作業で時短できる便利なショートカットキーや知っているとオトクな小技をまとめてご紹介いたします。
ショートカットキー自体は無数にありますが、すべてを覚える必要はありません。
まずは使用頻度の高いものだけでも良いので覚えて試してみて下さい。
この記事を読むとこんなことがわかります。
- 翻訳作業に役立つ便利なショートカットキー
- 知っておくと便利な小技
くん太
- 北海道から上京し、都内某翻訳会社で翻訳コーディネーターとして10年勤務
- 現在は脱社畜してwebライターとして活動中
通りすがりのウシ
- たまに通りがかっては何かとツッコミをいれてくる
- 普段は牧場でのんびり草を食べている
翻訳作業に便利な時短ショートカットキー40選
それでは早速いきましょう。以下の分類ごとにまとめています。
- 編集関連
- 書式関連
- スクリーンショット関連
- 知っておくとオトクな小技
サーッとみていただいて、使用頻度が高くて使えそうなものから試してみて下さい。
編集関連
コピペやCtrl + Z(1つ前の状態に戻す)は基本で、使用頻度も高いので押さえておきましょう。
新規ファイルを開く | Ctrl + N |
上書き保存 | Ctrl + S |
1つ前の状態に戻す | Ctrl + Z |
元に戻した操作をやり直す | Ctrl + Y |
切り取り | Ctrl + X |
コピー | Ctrl + C |
貼り付け | Ctrl + V |
全部選択 | Ctrl + A |
ファイルを印刷する | Ctrl + P |
1行ずつ文字を選択する | Shift + ↑↓ |
1段落ずつ文字を選択する | Ctrl + Shift + ↑↓ |
改ページ(Word) | Ctrl + Enter |
書式なしで文字を貼り付ける | Ctrl + Shift + V |
書式をコピーする | Ctrl + Shift + C |
コピーした書式を貼り付ける | Ctrl + Shift + V |
文書内を検索する | Ctrl + F |
置換する | Ctrl + H |
個人的には「書式なしで文字を貼り付ける(Ctrl + Shift + V)」が便利です。
参考資料やWebサイトからテキストをコピーして持ってくると、コピー元の書式ごと持ってきてしまうので面倒だったりしますよね。
このショートカットキーだと書式なしで純粋にテキストだけを貼り付けられるので便利ですよ。
書式関連
おもにWordで使えるショートカットキーです。
ほとんどのショートカットキーはExcelやPowerPointでも使えますが、一部ソフトによって微妙にコマンドが違います。
太字 | Ctrl + B |
斜体 | Ctrl + I |
下線 | Ctrl + U |
二重下線 | Ctrl + Shift + D |
上付き文字にする | Ctrl + Shift + 「+」 ※Excelは非対応 ※PowerPointはCtrl + 「+」 |
下付き文字にする | Ctrl + Shift + 「-」 ※Excelは非対応 ※PowerPointはCtrl + 「;」 |
設定した文字書式を解除する | Ctrl + Space※Excelは非対応 |
文字数のカウント(Word) | Ctrl + Shift + G |
隠し文字にする&解除する(Word) | Ctrl + Shift + H |
翻訳者さんはあまり書式を編集することは無いかも知れませんが、上付き文字や下付き文字はよく使用すると思います。
慣れていないと「あれ?どうやるんだっけ?」と、意外に時間が取られてしまうので、ぜひショートカットキーを覚えていって下さい。
スクリーンショット関連
デスクトップ全体のスクリーンショット | PrintScreenキー |
アクティブ(選択している)画面のみスクリーンショット | Alt + PrintScreenキー |
指定した範囲のみスクリーンショット→切り取り&スケッチ (かつてのsnipping tool)を起動 | Win + Shift + Sキー |
翻訳者さん「CATツールにエラーが発生していて使用できません」
翻訳会社「どんなエラーですか?スクリーンショットを送って下さい」
こんなやりとりでスクリーンショットをやりとりすることは割と発生します。
全画面をバシャっと取ると要らないものまで写してしまう場合があるので、必要なところだけをスクリーンショットする方法は押さえておくと便利です。
画面操作関連
デスクトップを表示する | Windows + D |
複数の項目を一括選択する | Shift + ↑↓←→ |
任意の項目を複数選択する | Ctrl + ↑↓←→ |
ウィンドウを最大化・最小化する | Windows + ↑↓ |
ウィンドウを左半分・右半分に合わせる | Windows + ←→ |
アプリやウィンドウを切り替える | Alt + Tab |
ファイルを開く | Ctrl + O |
前のフォルダに戻る | Alt + ← |
戻る前のフォルダに進む | Alt + → |
親フォルダに移動する | Alt + ↑ |
ウィンドウを閉じる | Ctrl + W |
Windowsキーは便利で使用頻度も高いです。
モニターが2つあるデュアルモニターであれば良いですが、シングルモニターで作業している場合、2つの画面を見比べながら作業するときはWindowsキーを活用して左側に「画面A」、右側に「画面B」と、パッと並べて表示できるので便利ですよ。
知っておくとオトクな小技5選
ここからは番外編というか、知っておくとちょっとオトクな小技をご紹介いたします。
単語の選択はダブルクリックで
英語の単語をコピペするとき、マウスで範囲選択するのって結構面倒ですよね。
コピーしたい単語の文字列の上でダブルクリックすると範囲選択しなくてもパッと単語を選択してくれます。
Wordファイル上だけでなく、メールでもワンタイムパスワードをコピペするときにも便利ですよ!
高度な検索・置換で数字のチェック
Wordの検索・置換は文字列だけでなく書式などにも使用できます。
例えば、翻訳後にチェックをする際に「数字の打ち間違いがないかチェックしたい」という場合、こんな風に使うと便利です。
<数字だけに蛍光ペンをつける>
「Ctrl + H」で「検索と置換」を呼び出す
「オプション」→「特殊文字」→「任意の数字」を選択
「書式」→「蛍光ペン」
<蛍光ペンを消す>
「書式」→「蛍光ペン」
「蛍光ペン」を2回クリック→「蛍光ペン(なし)」にする
特定の文字列や数字にハイライトしてチェックするときに便利です!
ファンクションキーを活用しよう
使っていない人が意外に多いファンクションキーですが、結構便利なんです。
リボンを表示 | F1 |
ファイル名などの名前を変更 | F2 |
検索 | F3 |
直前の操作を繰り返す | F4 |
更新 | F5 |
「ひらがな」に変換する | F6 |
「全角カタカナ」に変換するスペルチェック | F7 |
「半角カタカナ」に変換する | F8 |
「全角アルファベット」に変換する | F9 |
「半角アルファベット」に変換する | F10 |
ウィンドウを全画面で表示する | F11 |
名前を付けて保存する | F12 |
F4(直前の操作を繰り返す)とF5(更新)は使用頻度がかなり高いので、「使ったことなかった!」という方は覚えていって下さい!
すべての編集記号を表示させる
Wordには改行やスペースなどさまざまな「編集記号」と呼ばれる記号が存在します。
翻訳作業の際はこれらは「すべて」表示させておきましょう。
「オプション」→「表示」→「すべての編集記号を表示する」にチェックをいれる。
編集記号がオフになっていると、余計なスペース(ダブルスペースなど)が入ってしまったり、スペースも全角か半角か判断がつかなかったりとなにかと不便なので、すべて表示させることをおすすめします。
先頭の文字を大文字にしない
Wordの初期設定だと、英字を入力した時に小文字で入力しても「Enter」キーを押すと、自動的に先頭が大文字になってしまいます。
普通に文章を打つ文には便利な機能かもしれませんが、翻訳作業においては意図的に大文字や小文字を使用することがあるので勝手に大文字や小文字に変換されてしまうのはとても危険です。
下記の操作でこの設定を解除できます。
- メニュー→ファイル→オプション→文章校正→オートコレクトのオプション
- オートコレクトタブで「文の先頭文字を大文字にする」のチェックをはずす
- 「OK」で画面を閉じる
オートコレクトのチェックボックスは他の項目も外しておくことをおすすめします。
意図しないところで勝手におせっかいな編集を加えられることを防げます。
まとめ
「知らなかったけど知ると便利だった!」というショートカットキーはありましたか?
読んでみて「なるほど」と思うだけだと明日には忘れてしまっていますので、どれか1つでもぜひ今日から実際に使ってみて下さい!
小さな違いが積み重なって、長期的に見ると大きな違いに繋がります。
このブログでは在宅翻訳者さんの役に立つ情報をお伝えしています。
ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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